海外大学院入試の基礎知識:GREって何?
こんにちは! Kohdaiです!
普段は私自身の体験を通して、皆様に海外大学院入試の話をしています。
良ければ私の留学挑戦記も是非ご覧になってください!
(https://kblack18.hatenablog.com/entry/2019/10/07/064849)
さて、今回お話しするのは、大学院入試の基礎知識の一つ、「GRE」についてです。
GREって何…?と思う方も多いと思います。事実私が海外大学院を志望した当初もそうでした。しかし「GRE」は海外大学院入試に挑戦するうえで避けては通れない重要なプロセスの一つです。そこで今回は、GREについての基礎知識を解説していきます!
そもそもGREとは
GREとは、Educational Testing Service (ETS)によって提供されているテストであり、主に北米の大学院入試の際に利用されます。(https://www.ets.org/gre)
ETSはTOEICやTOEFLも提供しているため、聞いたことがあるという方もいるかもしれません。GREの正式名称はGraduate Record Examinationsで、その頭文字をとってGREと呼ばれています。このテストの目的は、大学院出願者の「基礎学力」を試すことです。多くの北米の大学院では出願の際にGREの成績を提出することが求められます。
なあんだ基礎学力か
と思う方もいるかもしれません。しかし基礎を侮るなかれ。GREはしっかり対策しないと大失敗をし得るテストです。以下では、GREのテスト内容、形式、対策についてお話していきます!
GRE General と GRE Subject
一口にGREと呼ばれる本試験ですが、実は、GREには大きく分けて二種類のテストがあります。一つはGRE Generalというテスト。一般的にGREといった場合はこちらの試験を指すことが多いみたいです。ここでは英語力と数理解析能力を問われます。もう一つはGRE Subjectというテスト。これは専攻に応じた専門知識を問うテストです。
さて、GRE Generalについてですが、以下の内容をテストされます。
- Verbal Reasoning (英語読解能力)
- Quantitative Reasoning (数理的処理能力)
- Analytical Writing (英作文能力)
ん?待てよ?英語の読解と作文?それTOEFLとかで良くない?
と思ったそこのあなた。
そう、その通りです。
GREで求められている英語力はTOEFLで求められているものとは少々違うのです。端的に言えば、GREで求められているのは「国語としての英語力」、つまりネイティブスピーカーが教養として持っておくべき英語力、また英語を用いた論理的思考力です。TOEFLが外国人向けの基礎英語力テストであるのに対して、GREはネイティブレベルの基礎英語力を持っていることは前提として作られています。日本人が日本語を母語としておきながら大学入試の国語のテストで高得点を取るのが難しいように、GREの英語はネイティブでもしっかり対策しないと相当難しいようです。
まずはVerbal Reasoningから見ていきましょう。はっきり言います。ここが最難関です。
もう一度言います。ここが最難関です。
端的に言えば、
- 文章に空欄があって、その空欄に最も適する単語を選択肢の中から選ぶ問題
- 短めの文章の読解問題
を解くテストなのですが……なにせ単語のレベルが高すぎて全く手が出ない!
また、30分でおよそ20問を解くのですが、時間が全く足りない!
「なんやねんこの単語は」のオンパレードです。事実ネイティブの友達に聞いてもGRE GeneralのVerbal Reasoningには相当苦労したと言っていました。
さらに僕の日本人の友人はGREの勉強で覚えた単語を英語ネイティブのカナダ人の彼女に使ってみたところ「気持ち悪!」と言われ相当凹んでいました。(あくまで個人の感想です)
つまり、ネイティブであってもそのレベルでなじみのない単語で構成された文章を読んで問題を解かないといけないのです。これはえげつなさすぎる。
有効な対策はただ一つ。ひたすら単語を勉強するのみです。
私はこちらの「iKnow! (https://iknow.jp/)」というアプリを使って勉強していました。無料サービスではないですが、その分勉強効果は非常に高いと思います!
iKnow!では問題を解きながら単語を覚えられる上に、間違えた単語を重点的に復習させてくれるので、使いながら覚えたい派の私にはあっていたように思います。
そのほかにも様々なアプリや問題集があるようなので、是非ご自分に合った方法を模索してみてください!
二つ目のパートはQuantitative Reasoning。ここでは数学(というよりもはや算数)の問題を解くことになります。日本の中学、高校数学を経験していれば難易度自体は易しいと思います。ただ数学チックな専門用語はしっかり勉強しておく必要があります。そこさえ押さえておけば心配する必要はないでしょう。本番では35分で20問ほどを解くことになります。練習問題集などで形式慣れはしておかないと時間が足りなくなるかもしれません。
最後にAnalytical Writing。ここが一番重要と言えるかもしれません。現にここの点数を「論文を書く能力」として重要視している先生もいらっしゃるみたいです。試験本番では30分のWriting taskを2セット課されます。早く正確に論理を構成する力、言いたいことをしっかりと書ける英語力、60分ひたすら英語を書き続ける体力が求められます。私は問題集で練習をしながら、書いた文章を帰国子女の友人に添削してもらっていました。実は私は本番のWritingの点数があまり良くなかったので、もっと対策しておけばよかったなあと少し後悔しています。
GRE Generalの点数は、VerbalとQuantitativeが130-170の間の1点刻み、Analytical Writing は0-6の間の0.5点刻みで付きます。
僕が聞いた話では、日本人だとVerbalで150点、Quantitativeで満点、Analytical Writingで3.5-4点を目標にするのが良いということでした。ただし、本当に足切り程度にしか見られないため、多くの時間を使いすぎるのはもったいないです。一か月ほどの勉強時間を取っておけば十分でしょう。
GRE Subjectについて。こちらは専攻に応じた専門知識を問うテストとなります。科目としては以下のものが用意されています。
- Biology
- Chemistry
- Literature in English
- Mathematics
- Physics
- Psychology
大学や専攻によっては必要ないこともあるようなので、自分の志望に合わせて受験を検討してみて下さい!
ちなみに、GRE Generalはテストセンターなどで頻繁に(東京などでは祝日を除いて毎日)開催されていますが、GRE Subjectは年3回ほどしか開催されず、しかも開催場所は日本だと「東京」「福岡」「沖縄」など非常に限られているので受験の際は注意してください!
私はPhysicsを受験したのでPhysicsの話をすると、試験時間は3時間ほどで問題は約100問。物理の色んな分野から基本問題が出ます。問題の難易度は高くないのですが、ちゃんと練習していないと確実に時間が足りなくなります。
僕はこの問題で練習していました。
Generalと同様、Subjectも1か月ほどの準備期間を取って本番に臨みました。私は大体95%を目標に勉強していたと思います。
GREは大学院学位留学を考えるなら避けては通れない道です。
決して評価の比重が重いわけではありませんが、大失敗しないためには対策は不可欠です。ここで余計な心配をしなくてもよいように、しっかりと対策をしていきましょう。