読書と言語とQubit

物理系大学院生の趣味日記です。読書記録、学んでいる言語について、研究の話など、雑多にゆるゆると書き留めていきます。

コロナウイルス感染拡大のため緊急一時帰国! 空港検疫の状況と留意すべきポイントまとめ(4/5時点)

こんにちは!Kohdaiと申します。カナダで物理学系の大学院生をやっています。

日々の研究に追われてカナダで冬を越している間、COVID-19によるself-isolationを経験し、水際対策強化実施中の日本に帰国し、検疫での検査を経験するという怒濤の日々を過ごしてきたので、せっかくなので記事にまとめたいと思います笑


日本の帰国者への対応を知りたい方、現在海外に在住していて空港での検疫の様子等を知りたい方にもおすすめの記事になると思います!

 

さて、私が真剣に帰国を検討したのは3/31のこと。そのきっかけは、在カナダ日本大使館からワーキングホリデービザの方向けの帰国検討を勧める通知が出されたことでした。私は長期滞在予定の学位留学生ですし、空港へ行き飛行機に乗ること事態がリスクとなってしまう現状のため、カナダへ残る選択肢もかなり有力だったのですが、以下のことが決め手となって気持ちは帰国へ傾いていきました。

  1. カナダの感染者が指数関数的に増加しており、お隣アメリカの感染者数もとんでもないペースで増加していたこと。
  2. そもそも今夏に帰国しなくてはならない都合があり、帰国勧告が一部滞在者に出されたという事は、今後すぐに帰国が困難になっている可能性があるということ。
  3. カナダではバス、トイレ、キッチン共用のシェアハウスに住んでいるため感染リスクが少々高いこと。
  4. 私がやっている研究はパソコンが有ればどこでもできる理論研究なので、実質どこにいても仕事ができること。

そうは言っても航空券は高いし、時差があるためミーティングには多少の支障が出るし、なにより飛行機内での感染リスクが高く、私を迎えに来てくれる家族への感染リスクも考えられるため、指導教官、カナダ現地の大家さん、両親とそれぞれ十分話し合い、最終的には4/1に4/4発のエアカナダの航空券を取得しました。(4/1に日本の水際対策が強化され(https://www.anzen.mofa.go.jp/info/pcwideareaspecificinfo_2020C046.html)、
その後4/9以降の日本行きのエアカナダ便が全てキャンセルされてしまったので、帰国することを考えれば実はこれがベストの判断でした。)

旅程的にはこんな感じです。

  • 8:30 トロント発 10:30バンクーバー着 AC103便
  • 13:30 バンクーバー発 15:30 成田着 AC003便

 

さて、帰国にあたってやはり一番のネックになるのは飛行機内での感染リスクが高いことです。インターネットで調べたり、指導教官や大家さん等にアドバイスを仰いだりして、最終的に次のような対策を取っていきました。

  1. 顔はマスク+メガネでガード。飛行機内ではフード付きの上着を着て頭もカバー。
  2. 電子機器はラップで保護し、必要最低限の時しか取り出さない。
  3. 座席の膝掛けやスクリーンはアルコール消毒し、手も定期的に消毒。
  4. なるべく飛行機内で物を食べない。

飛行機内では座席が近くなった留学生の子と(距離を保ちつつ)話したり、映画を見たりして過ごしました。

飛行機内では一応食事が提供されますが、感染リスクを減らすためサンドイッチや水などの軽食の提供でした。

 

空港についてからのざっくりとしたタイムラインはこんな感じ。

 飛行機が着陸すると、乗客が3つのグループに分類されます。

  1. 国際線に乗り継ぎ日本に入国しない人
  2. 自宅待機をする人で、到着日に家族や友人の迎えが来れる人
  3. その他(自分で確保したホテルに待機予定の人、自宅待機をする予定だが迎えが当日来れない人、現状帰れるあてがない人)

グループ1の人は乗り継ぎ時間を考慮し、着陸後20分ほどで飛行機を降りるようにという指示がありました。私が乗っていた便からは韓国への乗り継ぎをする方が数名降りていきました。

グループ1の人が降りたあと、成田空港の検疫官が今後の流れを説明してくれました。検疫は非常に狭く感染リスクを少しでも減らすため、10-15名ずつ案内するとのこと。

待ち時間には、配布された検疫に際して必要な書類に必要事項を記入していました。

検疫にまず案内されるのはグループ2のお客さんで、座席が前の方の人から15名ずつ検疫へ向かいます。前の人たちがでてから次の人たちが呼ばれるまでは大体20分くらいでしょうか。ここでは呼ばれるのをひたすら耐えるフェーズになります。私はグループ3だったため、相当待つことを覚悟しながら読書をしていました。

着陸から3時間後、ついにグループ3の乗客が検疫に呼ばれます。飛行機を降りると検疫まで列ができており、ここで1時間弱待つことになりました。
(検疫までの列はSocial distancingに留意した並び方で非常によかったです!

検疫にたどり着くと、まずは体温測定、そして書類の確認、最後に鼻の粘液採取をされます。検査は一瞬で、5分もかかりません。

検査が終わると、グループ3の私たちは空港スタッフの指示に従って入国手続きをし、荷物を受け取り、税関を通り抜け、ようやく空港ロビーにたどり着きました。

 

グループ2の方は家族などからの迎えがあり次第この時点で自宅に戻れるようです。

グループ3に該当する場合、検査結果が出るまで国指定のホテルで待機することになるのですが(検査結果待ちの間の滞在は無償です)、シャトルバスが来るまでの間パーテーションで区切られた空港内のスペースで待機になります。私はここで1-2時間程度待ちました。

ホテルは空港近くの東横インです。ホテルへ向かうシャトルバスは座席がビニールで覆われ運転手の方も防護服で完全武装状態でした。

ホテル内では勝手に出歩くことは一切許されず、食事もお弁当が部屋まで支給されます。

私は到着から2日後の4/7の朝7時に陰性の結果通告を電話で受け、家族の迎えで自宅へと向かいました。

ホテルからは陰性の結果通告を受けたらその正午までに退出することをお願いされました。陽性の場合は別の指示があるとのことでした。

なお、14日間の待機場所として成田空港や羽田空港近くのホテルに滞在する場合はシャトルバスが出るようでした。

陰性結果が出た後の滞在先のあてが無かったり、帰るための足の準備が無かったりする場合は、結果待ちの間に自分で確保する必要がありそうでした。なお、ホテルに関しては厚生労働省の事務局に相談すれば紹介してもらえるみたいです。(14日間の待機中のホテル滞在については自費負担となります。)

 

無事帰宅した今は治らぬ時差ボケと戦いながら二週間の自宅待機中です。

今帰国を検討されている方、帰国予定の方へ。
飛行機内や検疫の感染リスクは確かに高く、不安に思うことも多いと思います。しかし、「感染しない努力」も当然大事なのですが、「自分が万が一保菌者だった際に周りに移さない努力」が非常に重要です!(マスクを正しくつける。Social distancingを徹底する、など)

また、状況は刻一刻と変化していますので、常に最新情報を追うことをお勧めします

検疫での待ち時間は非常に長くなることも想定されますが、日本でのコロナウイルス感染拡大を防ぐために不可欠な措置の一つですので、頑張って乗り越えていきましょう!

海外に残る決断をされた方がご安全に過ごせること、帰国を決めた方が無事ご帰国できることを祈っています。