読書と言語とQubit

物理系大学院生の趣味日記です。読書記録、学んでいる言語について、研究の話など、雑多にゆるゆると書き留めていきます。

留学挑戦記①:僕が学位留学を志した訳

こんにちは!Kohdaiです。

 

さて、今回からしばらく私が留学を志したきっかけから、どういう手続きを踏んだのか、留学先でどのような経験をしたのかを綴っていこうかと思っているのですが、

 

今回は、

  • 私がどういう経歴を送ってきて、なぜ学位留学を志したのか
  • なぜカナダのWaterloo大学を選んだのか
  • 出願はどのように行って、結果はどうだったのか

に焦点を当て、何回かに分けてお話したいと思います。

 

幼少期~高校時代

さて、恐らく私は海外志向の強い学生時代を送ったように思います。

そのルーツにあるのは、父の仕事の都合で幼少期を香港で過ごしたことにあるのでしょう。幼稚園や小学校は所謂日本人学校に通っており、海外にいるにしては日本人が多い環境で育ったのですが、多くの文化が混在する香港の複雑な街で幼少期を過ごしたことが、私に多様性の刺激を教えてくれ、そうした環境を志向するきっかけを与えてくれたと思っています。

 

私は(元々)内向的で人見知りで、学校生活においても自己主張を激しくするタイプではなかったのですが、そうした元来の性格と相反する、多様で刺激的な環境へのあこがれから、帰国後も海外に行くチャンスを、目を爛々とさせて探していたように思います。(笑)

 

大学時代

中学、高校での恩師との出会いから、数学や物理の研究者をぼんやりと志した私は、東京大学へ入学します。その際、Trilingual Program (TLP)というプログラムに加入したことが、私にとって大きな転機になりました。

周りにいたのは、私よりも圧倒的に英語が得意な友人ばかりで、彼らは私よりも圧倒的に広い世界を見ていました。彼らと話しているうちに、世界を舞台にすることへのハードルが自然と下がっていったように思います。(私の英語力を引き上げてくれた親愛なる友人たちにはとても感謝しています。)

 

そんな私が海外を目指す大きなきっかけとなったのは、学部時代の指導教官との出会いです。研究室見学に行き、進路相談をさせていただいた際、指導教官から、

「まだ日本ではそこまで進んでいない分野だから、海外の有名な研究所を見てみたらどうですか」

と強く勧められたことがきっかけとなり、私は海外での研究インターンに応募することにします。結果、シンガポールのA*STARという研究所と、Princeton大学での研究インターンを経て、海外で研究を行うことへの熱意は強くなっていきました。どちらの研究所でも、学生や研究者が非常に自律して、多大な熱量で研究を行っていたのが印象的でした。こうした経験から、私は真剣に海外で学位を取り、研究者となる道を追うことを決めました。

 

研究インターンは、別の意味でも海外に出ることのメリットを私に教えてくれたように思います。それは、英語力コミュニケーション能力の強化です。母語である日本語が使えない環境に放り出されると、否が応でも英語を勉強することになります(笑)。さらに、慣れない環境でやっていくためには、社交能力を駆使して上手く生きていくことが必須になります。

もちろん研究者という観点でも、どちらの能力も必要不可欠です。

どちらも大学入学時には私に欠けていたものでした。プライドが高く内向的だった私は、「トライ&エラー」を繰り返す英語の学習、踏み込んだ対人コミュニケーションが非常に苦手だったのです。

インターン経験を経て、そうした能力の欠如を自覚し、同時にインターンを経て自分の成長を自覚した私は、研究者を目指すにあたって、こうした能力を伸ばせる場所が良いと考えるようになったのです。

 

まとめると、海外を志したきっかけは以下のようにまとめられると思います。

  • 自分の研究分野が、日本よりも海外に出たほうが充実していたこと
  • 海外インターンで感じた研究所の雰囲気が自分に合ったこと
  • 「英語力」、「コミュニケーション能力」を伸ばす厳しい環境に身を置けること

 

さて、一口に「海外」といってもその対象は非常に幅広いです。(なにせ「日本以外」すべてですから。)そんな中、どうして私がWaterlooを選んだのかを次回はお話したいと思います。

それでは!